ジュリアード音楽学院  ワークショップと卒業コンサート

100年祭ではないが、いつもの舞踊課のクラスの一環として行われるワークショップを見に行った。
3日に分けられたワークショップ
初めの二日は一年生の振付のクラス。Solos with Musicians。
これはジュリアードの他の課の生徒との、コラボレーション。一人3分という時間を与えられて、音楽も、そしてミュージッシャンも自分で見つけてくる。そして24人の生徒が一つずつ作品を発表すると言うこと。
中にはこの為に音楽もそのミュージッシャンに作ってもらって言う作品もあった。
今年の生徒はどうもドラマチックな作品を作る生徒が多かったように思う。表情も使った(私は好みではないが・・・)物が多く、どうも自分の置かれている位置を押し出すような作品を作った生徒が多かった。
中でもウクレイナ出身とイスラエル出身の男子生徒の作品が音楽を使い、テクニックを使った作品となっていて、私には抜群に良かった。
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終わった後このホールでくつろぐダンサーたち。

それが二日続いた後、三日目のワークショップは2年生の振付のクラスの発表。これはグループを使い作品を作るクラス。自分は勿論入っていない。振付をする生徒はあくまでも振付師になり、作品を作る。
そしてそのほかにインディペンデンタト・ワーク。これはクラス外で、作品を作りたい生徒が申し立てをして作品を発表すること。
こちらはソロでもグループでも大丈夫。

3日続けて見に行っている私だが、3日目のワークショップの後、スティーブンの、メンティが卒業するので、その卒業コンサートもあり、それも見に行った(と言うか聞きに行った)。

ジュリアードにはメンターシステムがある。スティーブンは舞踊学科の先生だが、コロクラム(Curriculum)というのがあって、どの学科の生徒でも一年生は皆これに属することになっている。(そして一年生は皆寮に入って生活もする)

舞踊課の先生も3人ほどこのクラスを担当している。毎年5〜6人の生徒を受け持って、その後も続けてメンターとメンティーになるケースもある。
4年前ピアノ、チェロ、コントラバス、そして声楽の生徒を受け持っていてそのピアノの学生が今年卒業。

Vikingur Olafsson(ビーキンガー・オラフソン)はアイスランド出身。すらーっとした容姿、まだあどけない顔の持ち主。
普段の彼は体がふらふらしているように見えるが、昨日の舞台の上に乗った彼は、まるで別人のようだった。
バッハのFrench Suite NO.5, BWV816,
ベートーベンのSonata in D Major, OP 10, No3,
ドビッスィーのBook 2 からのプレリュード数曲。休憩があり、
ラフマニノフのEtude-Tableaux in B Minor, Op 29, No4.
そして最後にシューマンの Carnaval, OP9.
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全部弾き終えて2時間。
ビーキンガーは優しく、時に荒々しく、激しく、清らかに、と色々な音を出してくれた。え、これがこう聞こえるのか?そしてピアノの音がオーケストラに聞こえるような感じがした。彼の体は、自分の弾いている音に反応して動く。揺れているようにも、そして戦っているようにも、そして促されているようにも見える。色々な雰囲気が、彼の表情からも見える。

弾き終わって疲れ切ったようす。でも終わった後に楽屋を訪れる先生や、友達、知り合いの人たちには笑顔を見せていたが。
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印象的だったのは、彼の先生、ジェローム・オーウェンサルの一言。
4年前の彼はこう弾かなかった。素晴らしい。
それが先生からの言葉、先生は自分が教えたからと言う高飛車の感じは全くなし。
先生からこのようなコメントをもらえる生徒というのも素晴らしいが、このようなコメントする先生も素晴らしい。ジュリアードには本当にいい先生が沢山いる。


ジュリアードのビルに入ったところにあるリサイタルホールでは、このような予定が沢山張ってある。毎日のようにやるリサイタル。
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by miki3lotus | 2006-03-04 06:33 | 舞台・劇場・芸術 | Comments(7)
Commented at 2006-03-04 13:57
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by miki3lotus at 2006-03-04 23:50
*鍵コメ様
勿論です。こちらこそ。
後にそちらに行きます。
Commented by lemidi-jp at 2006-03-05 10:24
芸術が、技術でなく、心と人生から生み出されるという感じを
持った人たちがあつまる世界ね。
マスコミや、世間でなく、自分の中から作るもので、ありたい。。。
Commented at 2006-03-05 12:13
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by miki3lotus at 2006-03-05 16:36
*ひさちゃん、
そうなのよ〜〜凄い才能がうじゃうじゃいるところ。自分と同じ職業なのか疑ってしまうほど・・・自己嫌悪。

*鍵コメ様
そのころだとウ〜〜ン誰がいたかなぁ〜〜
NYとても過ごしやすくなったように思います。昔よりも治安も良いし。でも時々聞く事件は結構凄いですが・・・
Commented by Lyrical J at 2006-03-05 17:20 x
ぅあ~、宝庫ですね~♪♪♪

この、メンターシステムも、素晴らしいアイディアですね!
学科が違っても、根底に流れる血は、一緒でしょうし、刺激もあるでしょうし。

> 彼らと私、同じ職業なのか???
と、サラリと言ってしまうmikiさんも、格好いい!
Commented by miki3lotus at 2006-03-06 01:44
*リリカル様
色々な学科の交わりは、とても大事なことです。今はそれほど感じなくとも、後にでてくる!羨ましい環境です。だってルームメイトだった人がヨーヨー・マなんて事もあり得るわけだから。彼も一年の時は寮に入っていたはずだし。

と、格好よくなんか全くないです。だってね、彼らの動きをやってみようと思っても出来ないし、頭ひねって足は動かないし、やはりトレーニングの違いなのでしょうけれど、さっぱり???てな感じ。
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