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パーカッションリサイタル

ジュリアード音楽学院のパーカッション課にいる日本人、シバヤマチヒロさんのリサイタルに行って来た。

パーカッション課はマリンバ、ザイラフォン、ティンパニー、ドラム、ベル、など全部をひっくるめた打楽器課。彼女のはマリンバをやっていたそうなのだがジュリアード音楽学院に入る為に他の打楽器も勉強したそうだ。今では何でも来いのパーカッショニスト。
この課のコンサートは先日のポールホール(ジュリアードの中にある)コンサートホールではやらない。なぜかというと、大きな楽器をそこまで保っていくのが大変だそうだ。
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演目は次の通り。
Elliot Carter: Eight Pieces for Four Timani(One Player)
     4つのティンパニーから作られる音楽、始めどんな物がでてくるのか想像がつかなかったが、ただ4つの音程の物なのに、面白い。たたく物によって音の質も変わる、そして残った音や、切った音の質感から、そしてたたく音のバリエーションから物御アンが句が作り出されている。8つの中から3つを演奏したのだが、これがとてもスティーブンのお気に入りだったようだ。

Edmund J. Campion: Losing Touch for amplified Vibraphone and CD
     耳にイヤフォンをつけてビブラフォン(鉄琴)の前にたったチヒロ。何が起こるのかと思ったら、左から右から音が面白いように流れてきて、それに併せて彼女のたたく鉄琴の冷たい細い音。始めは「雨だれ」のような感じで始まり、CDの音は押したり、遠のいたり、そして彼女の音を突っついたり。先日みた「エレクトリック」のコンサートの時のように。私はやはり鉄琴の細い音が結構好きだった。

Per Norgard: Waves
     ゴング、鐘、マリンバ、シンバル、ドラム、ティンパニーそしてボンゴを使ったこの曲は、ゴングのご〜〜〜〜ん♪で始まる。一つに楽器から次の楽器へと移っていく様は、肉体労働としかいえない。ダンスは完全に肉体労働だが、音楽家も凄い物があると感心した。始めの曲の時も、体で体当たりしないとティンパニーの音がでないであろう・・・
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そして休憩(この間に楽器を入れ替えたりと、忙しい。)
Teruyuki Noda: Quintetto for Marimba, Three Flutes, and Contrabass "Mattinata"
     彼女以外は、ワインレッドのトップに黒いパンツとクィンテッドの4対1の対曲。コントラバスについていた物はいったい何だったのか?初めてみる代物だった。これで音をどうにかするのであろうが、私にはわからなかった。マリンバに3つのフルート、そしてコントラバス、この組み合わせの意外性が、以外と耳に心地よい。彼女以外もこの学校の他の課にて勉強している学生。う〜〜んさすがに指揮者がいなくとも、うまくできるのは、凄い。

Javier Alvarez: Temazcal for Tape and amplified Maracas
     ジャマイカか、どこかのトロピカルカルチャーを思わせる音、そして衣装を着替えてでてきたチヒロはアイランド風。方斜めがけのバッグに入っている物をおもむろに取り出し、このトロピカルにあわせるように、作品が始まる。マラカスを両手に持って、これも体中でリズムともちろん小刻みの手の動きで、音が次から次へと変わっていく。ただ単にマラカスなのに、シャカシャカと言う音の中に、他の音が聞こえてくるようだった。
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とても楽しいコンサートだった。パーカッションと一言に行っても奥が深い!いろいろあるのだ!!!と、無知な私は思ったのでした。

そしてチヒロは、4つものスカラシップをもらってこの学校で勉強している。音楽科には沢山のスカラシップがあるとは聞いているが、4つももらっているとは・・・
by miki3lotus | 2006-05-03 02:52 | 舞台・劇場・芸術
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