映画 「United 93」

知り合いの日記を読んで、ちょうど私も今日、この映画を見たので、書かずにはいられなくなりました。

同時多発テロの起きた2001年9月11日、ハイジャックされた4機のうちのこの1機だけが乗客の一致団結のおかげで標的(どこだったのかは未だにわからず)に到達せずに墜落、全員が死亡しました。
実際の機内、そこでどういう事が起こっていたのかをひたすらにありのまま、伝えることを主旨とした映画です。 (と知り合いの文章もちょこっと拝借)

私はこの2001年5月に結婚して、ちょうどそのときはSP(夫)のアパートにいました。結婚したら私のアパートにSPが引っ越してくるはずだったのですが、友達カップル(J&N)のアパートの改造でホテルを探しているとのことで、では私がSPの所に行って、アパートができあがるまで(8〜9月の2ヶ月ぐらい)J&Nが私のアパートに来ることになりました。
朝SPを送り出した後、いつものようにメイルをチェックしようとしたら、100以上ものメイルが入っているではないですか。「えっ?」と思って一つをあけるかあけないかの時に、携帯電話が鳴った。でてみると、東京の友達。よく番号がわかったなぁ〜〜なんて感心していたら彼女が「大丈夫?ワールドトレードセンターが大変なことになっていると」そういえば、いつもかけているラジオ番組が、「飛行機がワールドトレードセンターにつっこんだ。詳細はわからない」という話をしていたのを思い出した。私はてっきりまたセスナぐらいの飛行機かヘリコプターが観光目当てで近づきすぎたのかと思ったので、後でニュースでも見てみようと思っていた。

そして電話を耳に当てたまま、テレビをつけたらワールドトレードセンターから煙がでている。キャスターも何があったかわっぱりわからない様子。電話を切って、画面に貼り付けになっていた所に2機めが。見ている自分が信じられなかった。

すぐにSPの仕事場に電話。もちろんSPはでられない。向こうもパニックになっていた様子。まあ、彼の無事を確認できたので(職場はミッドタウン)安心して、すぐに彼の家族の所に電話連絡。神戸震災の時に、携帯電話があった人だけが連絡採れて・・・というのを聞いていたが、ニューヨークの場合、携帯の一番大きな元になっているのアンテナがワールドトレードセンターの上にあったので、歩いている人、止まっている人皆携帯を耳に当てているが、誰も話をしていないという現象は恐ろしかったのを思い出します。
そのときから何も手に着かず、とにかくSPが帰ってくるのを待っていた。その間ずーっとテレビはつけっぱなし。
北側のビルが崩壊、そして南も。信じられなかった。
映画でも見ているのではないかと目を疑った。

あのビルにはよく行った。
ニューヨークに来て初めて作った銀行口座はワールドトレードセンターに入っていた東京銀行だったし、センチョリー21というデパートにも時々行った。イサム・ノグチの彫刻があったのでそれもよく覚えている。日本から友達やお客さんが来ると、展望台にも行った。風の強い時は屋上にはでられずだが、一回だけ風がなく、屋上にでたこともあった。知り合いが来て、一緒に一番上にあったレストランTop of the Worldにも数回行った。ビルに入った所に大きなミロの壁掛けがかかっていた。友達を撮った写真が頭の中、目の前に次から次へとでてくる。

そしてテレビでは、ペンタゴンに墜落した飛行機の話、そして4機目の話をしていた。この辺りでようやくこれは事故ではなくということをニュースで言って様に記憶している。

この映画、初めてプレビューを見たのは確か「ハリーポッター3(だったかな?最後にやったやつ)」を見に行った時だった。こんな残酷な映画見たくないと思ったことを思い出す。

今週末SPの友達(KF)のいるアップステイトに行っておりました。そして今帰ってきたのですが。はい。この映画、実は今日見たのです。DVDですが、このKFというのが舞台の音響さんなので、ホームエンターテインメントは音響がしっかりでそれもかなり本格的でした。
そしてSPとKF(高校時代の友達)の同級生が実はその当時管制塔で、飛行機に呼びかけていた人(実物が)でその人がどうもでているらしいと言うこともあってKFの奥さんと二人で見てしまいました。同級生はでておりませんでしたが・・・
そしてKFのお姉さんはこの事件までユナイテッド航空に働いていて、スチュワーデスさんのうち何人かはお友達だったと。
見終わって、DVDなので、他にもインタビューとかあってそれまでしっかりと。
監督は時間から、そしてわずかながら残っている録音音声やらからいろいろ起こし、できるだけ実話に近く作った、そしてこの映画はこの飛行機に乗っていた人、その家族に贈るといっていました。
そしてもう一つは見ている人が実際に一緒に乗っているように感じてもらいたかったとも。purplerainさんの感じたことは、この監督の願っていたことでした。
私は仕事柄、飛行機に乗ることがものすごく多い。仕事以外にも帰国するし、人ごとではなく、見終わってからもかなりの動揺。体が震えている感じは、数時間やまなかったです。自分が実際に遭遇したら、この人達のように振る舞えるだろうか、不安です。
沢山の人に見てもらいたいと思った映画でした。私は。

そして私のアパートの屋上からはワールドトレードセンターがよく見えたので、このアパートに入った頃は屋上でよくニューヨークのスカイスクレーパーを見ながらビールを片手に・・・ということがありました。今はもちろんないのですが・・・
ワールドトレードセンターに突入した2機目をJ&Nは見たそうです。1機目のニュースを聞き、すぐに屋上に上がって。そうしたら、2機目が突入、あれよあれよで崩壊して・・・

このときほど、ニューヨーカーが「Vulnerable」だったことはなかったと思います。このVulnerableは傷つきやすい、攻撃されやすい、避難、被害、影響を受けやすい、と訳されています。
9月12日、天気は良好。SPは赤十字に献血に向かった。血液型を知らない彼は、あるラインに入ったが、並んでいる時に、アナウンスがあり「献血に出向いてくれたありがとうございます。住所と電話番号を記入してお帰りください」とのこと。どうしてかと思っていたら、負傷者があまりいず。これは助かった人は逃げられて、そうでない人は皆死んでしまったと言うこと。

朝から表にでた。外のカフェが開いているかと思えば、あいていた。そして思ったより沢山の人が外にでて、笑うでも無し、あまり表情も無しに外を歩いていた。やはり一人暮らしの多いニューヨーク。一人でいると不安になる。特にこのような時は。誰もが誰かと一緒にいたいと思ったのではないだろうか。私もSPも同じ気持ちだった。

そして9月12日はSPの誕生日。
まえからKF夫婦と食事の予定があった。12日はキャンセルして、13日にマンハッタンのイースト86丁目にあるレストランにて食事をした。彼等はクイーンズに住むので、歩いて橋を渡ってでてきてくれた。

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そしてこれから先はあまり気持ちの良いことではないので、読みたい人だけ読んでください。

友達Aの旦那は19丁目のパークアベニューで働いている。彼はちょうど9時ちょっと前にもよりの地下鉄の駅に到着。歩いて職場に向かう途中だったそうだ。かなりの大きな音がするので空を見たら1機目が上を通ったそう。ものすごく低く飛んでいて「どうしたのだろうか?」と思って職場に到着したら、突入直後。すぐに屋上に上がってその後は全部目撃したそうだ。
そしてこの友達夫婦の知り合いはワールドトレードセンターで働いていた。北側のビルにいたので、1期目が突入したのはわからなかったそうだが、とにかく大きな音と、揺れがあったそう。その後すぐにとなりのびるから日がでているので、ということで退去した。もちろん退去するのにもかなり時間はかかったそうだ。その後に2機目。外を歩いていたら、ぱしゃぱしゃという音がする、そして何かと思ってみたら上から堕ちてきた人間が地面に当たる音だったそう。この場面を見てしまった彼は、それから1週間ほどは誰とも話ができなかったそうだ。

9月12日のニューヨークタイムズ紙、一面に載った写真。忘れもしない画像。バックグラウンドはトレードセンターのあの縦縞。そしてその前にいるのは真っ逆様の男性の写真。
これを見た私はふるえずにはいられなかった。

12日からトレードセンターの近く、ビレッジ、そしてありとあらゆる所に沢山の写真が貼られた。行方のわからない家族、そして友達、Love Oneを探す写真。もうこれ以上貼れないだろうと言うほど、貼ってあった。始めは14丁目から下へは行かれず、1週間後にはキャナルストリートまで、そして1ヶ月後ぐらいにようやくダウンタウンまで行かれるようになった。SPがどうしてもというので、10日後ぐらいの時にダウンタウンに向かった。キャナルストリートまでしか行かれずだったがやけ崩れた消防自動車、飛びちった株券、すす、そしてにおい。凄い物があった。

そして最後にもう一つだけ。
飛行機が突入して逃げようとした時に、エレベーターが使えなかったそうだ。歩ける人は、80階、90階から暗い非常階段(真っ暗だったそう)を降りた。車いすの人は、エレベーターの前で助けを待っていたそう。もうすぐ来るからといわれて希望を胸に持っていたはず。その目を忘れられないと言っていた人がテレビに出ていたことを今思い出した。
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by miki3lotus | 2006-08-28 14:27 | 舞台・劇場・芸術
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