メトロポリタンオペラハウス

8日の夜はリハーサルの後66丁目のCitarellaと言うグルメ食材、そしてデリもありテイクアウトも出来る所で、お寿司のにぎり(これはおそらく日本人が作っているのではないが・・我慢。玄米海苔巻きもあるし)とアスパラ、ベイビーズキニのローストを買ってそれを食べてからメトロポリタンオペラハウスへ向かった。

一日中雨。私はドレスアップなど考えることもせず、長靴にレインコート。こんなに一日中雨は珍しい。そしてお目当てのオペラハウスは人でいっぱい。
SOLD OUT のこの公演では、立ち見ももちろんSOLD OUTだったそうだ。私もよくこの立ち見を買ってこの舞台をみたので、懐かしい。

しかし、今日の券はかなり前に購入済み!!!(ニューヨーク映画生活日記さんに一緒に買っていただいた!!!ありがとうございました)
立ち見が15ドル、私のファミリーサークル(桟敷)の券が26ドル。10ドルの違いですが座ってみるのと立ってみるのと。

この立ち見券は早ければオーケストラの後ろでの立ち見、最後の方になるとファミリーサークルの後ろなので、相当遠いことになってしまうが、それでも結構楽しめる。立ち見席でも、場所ごとにサブタイトルが付いているので、歌の内容が英語で読むことが出来る。いつからなのかは覚えていないけれど、さすがお金をかけている!!!

この立ち見席で思い出すのは「魔笛」を見に行った時のこと。オーケストラの立ち見の3列目立ったので、背の低い私は何も見えず。SPにジュリアード音楽学院から電話帳を3冊持ってきてもらい、それに乗ってみた!そうしなかったら前の人の頭、背中しかみられなかったです・・・SP、ありがとう!
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劇場の中に入って座るとさすがファミリーサークルなので、シャンデリアのほとんど舞え。この周りにはいくつかのシャンデリアがぶら下がっている。公演間際になって、初めてこれが上に上がるのだが、今日はその写真は、無し。
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これは休憩でファミリーサークルのロビーに出た所。リンカーンセンターのあの噴水(今日は雨で見えなかった)が見えるはずだった。
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終わって下を見ると、これはグランティアから外にでる階段。
ちなみに、バルコニーとファミリーサークルは一緒になっているので、トイレ(特に女性用)はものすごく混雑する。でもグランティアのトイレはいつもそれ程でもない。私はこのメットでトイレに行く時、列が長ければ、グランティアのトイレに行くことにしている。(余談でした)

そして観たのは今年のシーズン、かなり話題になっている「蝶々夫人」
プッチーニの蝶々夫人、日本人には他の作品は知らなくとも、これぐらいは耳にしたことのあるメロディーだろう。

「あ〜〜〜る晴れた〜〜日に〜〜♪」

映画「イングリッシュペイシェント」の監督、アンソニー・ミンゲラの演出。これはかなり話題になるでしょう。やはり。この映画自体が話題になったし。
そして衣装には大々抜擢で、ハン・フェン。振付はキャロリン・チョア。美術はマイケル・リヴァイン。照明はピーター・マンフォード。そしてパッペトリーはBlind Summit Theater。

この作品が話題になりメットの前に蝶々夫人と習字で書いた大きなバナーが掲げられた。タイムズ・スクエアーのスクリーンでも中継されたり。凄いことです。
そしてポスターを観た時、着物にキルトがついていて、結構綺麗だったので、それもお目当てだった。

まず衣装。やはり衣装担当の人がチャイニーズ。アジア人、されどチャイニーズ。着物がどうも中国風に見えてしまう。ラインなのか???それともつまんである位置なのか???着物の袖のつまみ方、袖のカットのラインがどうも。そして色使い。
着物には全く違う色を合わせる手法があるが、帯なのに、着物と同色で、どうもさっぱり来ない。蝶々夫人の白い着物は是非オーガンザか、せめて絹にしてほしかった。ナイロンの生地は、とほほ・・・・どうもないとガウンを着ているイメージしかない。それもテロテロの。昔観た、アメリカテレビドラマの中ででてくる、女の人が着ているあのナイロンのナイトガウン、ローブと呼ぶのか・・・

そして蝶々夫人役のクリスティーナ・ガァルド・ドマス。口のでかい歌手。
声があまり出ていなかったように思う。「あ〜〜る晴れた〜〜〜日に〜〜」はあまりにも有名すぎる。でもこれが・・・あれ??声が??
そして彼女の体の動きが私にはどうもいただけない。猫背になって、下から見上げる。これが若い日本人のイメージなのか???一緒に言ったSPは彼女はデフォームされた体に見える、だそうだ。同感。そして顔の付け方、目の使い方、全てが異様。
黒子ダンサーを使って、セットの障子、ランタン、鳥、いろいろなものを動かす。中にはふんふん、と思う所もあった。黒子ダンサーの中に知り合いがいて話を聞いたら
ミンゲラが蝶々夫人役の彼女に「これはラテン蝶々夫人ではない」と言ったそうだ。それを聞いたダンサー達は「ひゃ〜〜」と思ったそうだが、リスティーナ・ガァルド・ドマス。オペラシンガーとしてのプライドがあって、言われても何も変えなかったそうだ。まあ、彼女のファンであれば何でもありなのかもしれない。

黒子ダンサーが持ってでるものに、イサム・ノグチ風の紙提灯、ふわふわとしている様は日本で昔観た踊りを思い出した。振付は黒子なので、ほとんど見えない!一番始めの踊りも、「あ、これが最後のイメージなのだ」と最後がわかってしまったし、途中の3人の花魁風の踊りも、もう少しどうにかならないかと、残念で仕方ない。
ピンカートンのダンサー役もちょっと見がやくざ風で、う〜〜ん。
そしてこれで、イギリスのオリビエ賞のノミネートされたというのだから信じられない。今あまり新しいものがでてこない(と思っているちまたなのだろう)ので、少しでもエキゾチックに見えるものが目にとまると言うことか???

と、余りよいことは書いていないが、その中にも良いもの、光るものはあった。ピンカートンの友達、シャープレス役のヂュエイン・クロフトと鈴木役のマリア・ジフチャックは良かった。特に鈴木役の彼女は、繊細な動き、とまっていても彼女の姿勢から、役柄がしみ出てくる。手を止めておく位置も、顔の位置も、うなずけてしまう。
そして蝶々夫人の息子役(と言って良いのか??)は文楽の技法を使った人形だった。これが良かった。3人で、この人形を動かす。人形は表情が面白い。私は日本にいた頃文楽が好きでよく見たので、懐かしかった。

この写真はカーテンコールにでてきた蝶々夫人。赤い帯が最後のシーンで血となるのはすぐにわかるであろう。
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そしてこれは最後のカーテンコール、コーラスは皆帰った後なのか、メインの人たちだけ。
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黒子ダンサー達。
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「エキゾチシズムという要素は大きいのである。」とnyfilmetcさんも言っているが、本当にそうだと実感した夜だった。でも、エキゾチシズムにもセンスというものを使ってほしい!同じアジアでも中国、韓国、日本、タイ、ベトナムとそれぞれ違うセンスを持っている。派手な色、地味な色、国によって好みも違う。せめて衣装はワダ・エミを使うとか、はたまた、ニューヨークで活躍している日本人デザイナー(m.Yokoを使うとか)を使ってほしかった。

と、愚痴ばかりを言ってしまったが、もう一つ感心したのは黒子ダンサーとコーラス歌手達。正座をするシーンが結構あったのに、ちゃんと座っていた。これが私だったら、足がしびれてしまって立てなくなる所。その話をしたら、黒子ダンサーの友達は、これが結構大変だったと裏話。未だに足がしびれて立てなくなる人もいるそうだ。私も小さい頃は日本舞踊をやっていたので、座り慣れていたが今は全く座ると言うこと事態しない。今座ったら、立てないのは目に見えている・・・
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by miki3lotus | 2006-11-10 12:41 | 舞台・劇場・芸術
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